
最近、「うち、電気代ちょっと高くない?」と思うことないですか?
特にオール電化の家庭だと、電気代=光熱費のほぼすべてになるので、少し上がっただけでも家計に響きますよね。
特に世帯人数が増えると使用量も多くなりがちで、想像以上の電気代になることも・・・・。
この記事では、オール電化世帯の世帯別電気代の平均値や、季節による変動、地域による変化、電気代が高くなる原因、節約ポイントまで、データをもとに分かりやすくまとめています。
「うちって普通なのか?」を知って、納得の対策をとりたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
そもそもオール電化って?
そもそもオール電化とは、家庭内で使うエネルギーを全部「電気」だけでまかなうスタイルのことです!
いままではガスを使って料理したり、お風呂を沸かしたりものを電気がガスの代わりにやってくれます!!
今まではガス・電気・水道の3つを管理していた光熱費が電気・水道になり光熱費の管理がしやすいのがメリットです!!
電気代の平均値との比較
オール電化世帯の平均電気代は?
世帯数 | オール電化世帯の平均電気料金※ |
---|---|
1人世帯 | 13,305円 |
2人世帯 | 16,687円 |
3人世帯 | 18,617円 |
4人世帯以上 | 21,556円 |
※燃料費調整額、再エネ賦課金は含まれておりません。
出典:総務省|家計調査 二人世帯以上 2024年,総務省|家計調査 単身世帯 2024年,東京電力エナジーパートナー,北海道電力,東北電力,中部電力,関西電力,四国電力,中国電力,九州電力,北陸電力を参考に作成
総務省が発表している2024年の世帯別の統計データと地域電力9社のオール電化向けのプランをもとに2024年度の世帯別の全国平均をまとめました!
地域や生活スタイルなどによって電気代は変動しますが、様々な平均データを見ることで、ご家庭の電気代が適正な料金なのかどうかの基準を確認することができると思います!
地域別のオール電化平均電気代
地域 | 1人世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯以上 |
---|---|---|---|---|
北海道電力エリア | 14,379円 | 18,794円 | 20,901円 | 24,414円 |
東北電力エリア | 16,832円 | 20,768円 | 22,870円 | 26,372円 |
関東電力エリア | 12,831円 | 16,585円 | 19,213円 | 22,859円 |
北陸電力エリア | 14,735円 | 18,761円 | 20,804円 | 24,315円 |
中部電力エリア | 10,601円 | 13,436円 | 14,921円 | 15,558円 |
関西電力エリア | 10,722円 | 13,443円 | 14,811円 | 17,158円 |
中国電力エリア | 14,057円 | 17,856円 | 19,884円 | 23,264円 |
四国電力エリア | 15,791円 | 18,330円 | 20,548円 | 24,246円 |
九州電力エリア | 9,783円 | 12,274円 | 13,604円 | 15,821円 |
出典:総務省|家計調査 二人世帯以上 2024年,総務省|家計調査 単身世帯 2024年,東京電力エナジーパートナー,北海道電力,東北電力,中部電力,関西電力,四国電力,中国電力,九州電力,北陸電力を参考に作成
全国平均の電気代をお伝えしましたが、地域ごとの電気料金の特性や平均気温など様々な要因が電気料金にも影響し違いがあります。
先ほどと同様に総務省が発表しているデータと地域電力のオール電化プランをもとに地域別の平均電気代をまとめてみました。
地域ごとの電気料金には大きな差があり、最も高い東北電力エリアと最も安い中部電力エリアでは、約1.7倍の開きがあり、関西・中部・九州エリアは全国平均を下回る一方、北海道・東北・北陸・東京・中国エリアは全国平均を上回っています。
電気料金が高い地域の特徴
電気料金が高い地域(東北・北海道・北陸・中国エリア)には、以下のような共通点があります。
- 寒冷地が多く、暖房需要が高い(特に北海道・東北)
- 地域的に電気の選択肢が少なく、割安なプランが少ない
特に北海道・東北エリアでは、冬の暖房需要が高いため、オール電化世帯では電気代が大きくなりやすい傾向があります。
電気料金が安い地域の特徴
電気料金が安い地域(中部・九州・関西エリア)では、以下ような共通点があります。
- 冬の暖房需要が比較的少ないため、年間の電気使用量が抑えられる
- 都市部では電力会社同士の競争が激しい
- 新電力の選択肢が豊富で、お得なプランが見つけやすい
特に中部電力や九州電力のエリアでは、気候の影響もあり電気料金が低めに抑えられています。
地域によっても電気代に大きな差があり、寒冷地では暖房需要の影響で電気代が高くなりやすく、逆に温厚な地域では電気代が抑えられている傾向にあります!
電力自由化により消費者はより安価な電力プランを選び安くなり、電気料金を抑えらる可能性がありますので、電力会社のプランを比較・検討して、各家庭に合った選択をすることが電気代の節約ポイントになると思います。
月別による平均電気代
対象月 | 1人世帯 | 2人世帯 | 3人世帯 | 4人世帯以上 |
---|---|---|---|---|
1月 | 13,025 | 16,336 | 18,226円 | 22,698円 |
2月 | 14,795 | 18,555 | 20,702円 | 23,690円 |
3月 | 15,034 | 18,556 | 21,037円 | 24,746円 |
4月 | 13,996 | 17,554 | 19,585円 | 22,676円 |
5月 | 12,174 | 15,268 | 17,034円 | 19,960円 |
6月 | 10,364 | 12,999 | 14,502円 | 17,180円 |
7月 | 10,737 | 13,466 | 15,023円 | 18,430円 |
8月 | 13,744 | 17,237 | 19,231円 | 21,944円 |
9月 | 15,699 | 19,690 | 21,968円 | 25,242円 |
10月 | 14,356 | 18,005 | 20,092円 | 23,043円 |
11月 | 11,628 | 14,584 | 16,277円 | 19,077円 |
12月 | 12,440 | 15,602 | 17,403円 | 19,874円 |
出典:総務省|家計調査 二人世帯以上 2024年,総務省|家計調査 単身世帯 2024年,東京電力エナジーパートナー,北海道電力,東北電力,中部電力,関西電力,四国電力,中国電力,九州電力,北陸電力を参考に作成
月月の統計データからもわかるように、季節によっても電気代に大きな違いがあります。
冬季(1月~3月)と夏季(7月~9月)に電気代が高くなっています。
暖房と冷房の使用量が増えることにより電気代に影響していると思われます!
年間通して見ていくと、1月から徐々に電気代が下がり6月が最も安く、7月から再び上昇し、9月にピークを迎える。
10月以降は徐々に下がり、12月からまた上昇傾向になっています。
近年の猛暑の影響で夏季の電気代が高くなっています、特にエアコンの使用頻度が増え、夜間も冷房を使用することで電力の使用が多くなります。
一方、暖冬の影響で冬季の電気代はやや抑えられているように思います!
以前ほどの大幅な増加は見られなくなっています。
夏場日中の冷房効率が良ければ電気代の増加を抑えることが可能です。
自分の家庭との比較
自分の家庭の電気代を調査結果と比較することで、現状の電気使用量や料金プランが適切かを確認できます。
電気代が平均以上の場合、節電方法や料金プランの見直しを行い、電気代を抑えるための具体的な対策を実施していきましょう。
まずは今の電気代がどれくらいかをちゃんと把握することが大事です。
そうすれば、自分に合った節約のやり方が見つかって、ムダな出費もグッと減らせるはずですよ!
オール電化住宅で電気代が高くなる要因

近年、エネルギーコストの上昇や電力使用量の増加により、多くの家庭で電気代が家計を圧迫しています!
特にオール電化を採用している家庭では、給湯や調理、暖房など日常生活での電力使用が集中し、結果として電気代が高くなる傾向にあります。
オール電化世帯で電気料金が高くなる主な要因として、日中の電力量料金単価や燃料費調整額の上昇、再生可能エネルギー発電促進賦課金の引き上げなどがあげられます。
日中の電気代が高くなる理由
オール電化向けの料金プランでは、時間帯によって電力量料金単価が違います。
日中の電気代が高くなる主な理由は、電力需要のピーク時における料金設定と日中の電力使用パターンにあり、日中は家庭や企業の活動が活発化し、多くの電力が消費されるため、電力会社はこの高需要期に対応するために料金を引き上げる傾向があるんです!
燃料費調整額の上昇や再生可能エネルギー発電促進賦課金の引き上げ
燃料費調整額
電力会社が電気の生産に使用する燃料(石油、天然ガス、石炭など)の価格変動に応じて電気料金を調整する仕組みです。為替の影響など様々な要因はありますが燃料価格が上昇すると自ずと電気代も高くなります。
再生可能エネルギー発電促進賦課金の引き上げ
再生可能エネルギー発電促進賦課金の引き上げは、持続可能なエネルギーの普及を促進するために政府が導入した重要な政策の一環です。2025年の再生可能エネルギー発電促進賦課金は昨年度から約14%増えています。
このような状況が電気代の高騰に大きく影響しています。
電気料金の計算方法
基本料金と電力量料金

電気料金は基本料金と電力量料金の2つで構成されています。
基本料金
契約している電力量や基本使用量に応じて決まる固定費用です。
契約容量が大きいほど基本料金が高く設定されており、オール電化住宅の場合、通常よりも高めの契約容量が必要となるため基本料金も上昇します。
電力量料金
実際に使用した電力量に応じて課金される料金です。
電力量料金は使用したキロワットアワー(kWh)に基づいて計算され、使用量が増えるほど単価が上がる段階制の料金体系が一般的です。また、時間帯によっても料金が変動する場合があり、夜間に電気を使用することで割安になるプランも存在します。
電気料金の具体例
契約容量が30Aで基本料金が月額3,000円、電力量料金が20円/kWhと設定されている場合
基本料金 3000円
電力量料金 20円/kWh × 300kWh = 6,000円合計 9,000円
このように、基本料金と電力量料金はそれぞれ異なる計算方法で総電気代に影響を与えます。
家庭の電気の使用量に応じて、どちらの料金が大きな割合を占めているかを把握することで、効果的な節約方法を見つける手助けとなります。
オール電化向けプランの選び方と節約のポイント
オール電化世帯向けプランの選び方
電力会社ごとに様々な料金プランが提供されており、ここでは主要な電力会社が提供するオール電化プランを用いて説明していきますので、最適なプラン選びの参考にしていただければと思います。
基本料金の金額設定
基本料金 | 契約アンペア数 |
---|---|
311円75銭 | 10A |
467円63銭 | 15A |
623円50銭 | 20A |
935円25銭 | 30A |
1247円00銭 | 40A |
1,558円75銭 | 50A |
1870円50銭 | 60A |
東京電力エナジーパートナーが提供するオール電化世帯向け料金プランの基本料金の設定です。
オール電化世帯での一般的な契約アンペア数は40A〜60A程度になりますので、
月々1,200円~2,000円程度の毎月固定の基本料金を支払います。
基本料金も電力会社ごとに料金の違いがありますのでしっかり比較し検討しましょう。
最近では基本料金0円のプランを提供している電力会社などもあり、
基本料金を見直すだけで年間12,000円~約25,000の削減を行えるかもしれません。
電気代が安い時間帯と高い時間帯の把握

図のようにオール電化世帯のプランでは、夜間料金が割安に設定されています。
オール電化世帯ではエコキュートなど夜間に電力を使用する設備が多いので、夜間の使用電力量が多くなることから、絶対に外せない条件としては夜間の電気代が安いことです。
電力会社ごとの時間帯料金の把握

出典:東京電力エナジーパートナー|スマートライフ,関西電力|はぴeタイムRを参考に作成
オール電化世帯向けのプランの絶対条件として、夜間帯の料金単価が割安に設定されていることですが各電力会社や料金プランごとに割安・割高の時間帯が違います。
時間帯ごとの電力量料金の単価をしっかり把握することが大切です。
大手電力の東京電力と関西電力のオール電化世帯向けのプランを比較しています。
- 東京電力エナジーパートナー
①午前1時~午前6時が割安
➁午前6時~翌午前1時までは割高 - 関西電力
①午後11時~翌日7時までは割安
➁午前7時~午前10時|午後5時~午後11時まで③より割安
③午前10時~午後5時まで割高
図のように東京電力エナジーパートナーと関西電力で割高に設定されている時間帯が違います。
家族が主に電力を使用する時間帯など、家族のライフスタイルにあった電力会社を選び事が大切です。
家族全員に情報を共有したりと家族で安い時間帯と高い時間帯を把握できるようにしておきましょう。
- 選ぶポイントなどもっと詳しく知りたい方はこちら
オール電化のおすすめ電力会社は?人気プラン比較で電気代のムダをカット【2025年版】
節約のポイント
夜間の電気使用と省エネモード
夜間の電気使用

オール電化住宅では、夜間の割安な電気料金(オフピーク料金)を活用することで、大幅なコスト削減が可能です。特に夜間帯の午前1時~6時などの時間帯は電気料金が安く、多くの電力会社が時間帯別プランを提供しています。
省エネモードの活用ポイント
- エコキュート・蓄熱式電気温水器:夜間に電力を蓄えて効率的に給湯
- スケジュール設定:冷蔵庫・洗濯機をタイマーで夜間運転
- スマートプラグ:不要な電力消費を自動オフで節約
夜間電力を上手に使い、効率的な電気管理で快適&お得な生活を実現しましょう!
まとめ

オール電化住宅の電気代を節約するには、電力会社の選択と契約プランの見直しが重要です。
電力会社選びのポイント
- オール電化向けプランの有無 → 割安な夜間電力プランがあるかチェック
- 基本料金+単価のバランス → 使用量に応じた最適なプランを選択
- 再生可能エネルギーの活用 → 太陽光発電・蓄電池との相性も考慮
契約プランの見直し方
- 時間帯別料金プランを活用し、夜間の電気使用を増やす
- 電気使用量のシミュレーションで最適プランを確認
- 定期的な見直しで新しいお得なプランに切り替える
節約のカギは「料金プランの最適化」!
定期的にプランを見直し、オール電化のメリットを最大限活かしましょう!
電力自由化で選べる時代に!自分に合った電気プランを見つけよう
電力自由化により、さまざまな電力会社と多様な料金プランが登場し、ライフスタイルに合わせた選択が可能になりました。
ガス・携帯・インターネットとのセット割や、違約金なしの自由な契約など、メリットも豊富。節約はもちろん、環境配慮や利便性の向上も期待できます。
最適なプラン選びのポイントは、自宅の電力使用パターンの把握を把握することが重要です。たとえば、夜に電力を多く使うなら夜間割引プラン、昼夜問わず使うなら固定料金プランが適しています。
電力会社やプランは比較サイトを活用して総合的に比較検討しましょう。
電気代が上がったと感じたら、すぐに原因を確認し、適切な対策を講じることが重要です。まずは、電気使用量の変化や現在の料金プランをチェックし、無駄なコストが発生していないか見直しましょう。
早めの対応をすることで、不要な出費を抑え、節約の効果を素早く実感できます。具体的には、以下のような方法を検討しましょう。
- 料金プランをお得なものへ変更
- 家電の使い方を工夫し、節電対策を実践
- 電力会社に相談し、最適な割引制度を確認
早めの対策が、家計の負担軽減と快適な暮らしにつながります!


執筆者
小売電気アドバイザー
大山 泰正
小売電気アドバイザーの資格を持ち、電気の比較・情報サイト「エネべる」を運営しています。運営会社である株式会社enebellの代表取締役として、電力業界の最新情報や節約術に関する豊富な知識を提供。電力自由化や最適な電力プラン選びに関するアドバイスを分かりやすく解説しています。